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都市設計連合のテーマ

『組織変更(株式会社化)』に伴う、アクションテーマ

「協同組合 都市設計連合」は、「株式会社 都市設計連合」へと組織形態を変化させ、よりアグレッシブに都市のテーマに取り組んでまいります。

これまでの50年という歴史の中で培ってきた「まちづくりの経験と実績」を礎に、より柔軟に、より積極的なアプローチが可能な「コンパクト・ボディ」へと体制を整え、期待される「まちづくりのパラダイムシフト」に挑戦します。

合言葉は『movin‘on』。
私たち都市設計連合は、次のステージへ「どんどん先に進んで」まいります。

都市における『Recology:リコロジー』から
『都市の進化:Urban Evolution』へとテーマをシフトさせ、
新たな挑戦を開始します。

これまで都市設計連合は、都市における「生態/エコロジー:ecology」を、人の叡智で「再生/リジェネレーション:regeneration」する必要性を感じ、人間活動が生態系の中で長期に渡って継続されるサスティナブルな環境への再生を『リコロジー』という概念で提案してきました。 昭和41年に誕生した都市設計連合は、急激な高度経済成長に伴う「社会のシステム」や「生活様式の変化」から来るであろう「さまざまな社会の歪(ひずみ)」を予知し、「人間活動が生態系の中で長期に渡って継続されることができるような環境への再生」を一貫したコンセプトとして据えながら、各時代の都市問題に対し、それぞれ「まちづくり」「まちなおし」「まちそだて」と整理し、社会貢献を実践してまいりました。

まず、戦後高度経済成長が進展する中で、「都市の基盤を整える」ための様々な都市計画事業が実施された時代においては、「防災街区造成事業」から初期の「市街地再開発事業」といった事業手法にいち早く取り組み、都市活力を飛躍させ「都市化社会」を形成する事業を実践いたしました。正しく「まちづくりの時代」です。 次に、高度経済成長が終わり安定成長に入る中、「都市環境を整える」ための事業が創出されはじめた時期には、「都心居住」や「エリアマネジメント」といった課題に「小規模連鎖型再開発」や「地区再開発」といった事業手法を通して、まちなかを“生活の場”として再生する「都市型社会」の再構築のお手伝いを実践いたしました。この段階を「まちなおしの時代」ととらえています。

そして、人口減少時代が始まり「逆都市化」の時代に入り、「まちづくり三法」「中心市街地活性化」そして「コンパクトシティ」という流れの中で、行政としても都市の再整備に政策を転換しながら、成熟化社会に対応した都市構造の構築に取り組み始めます。

私たち都市設計連合は、この転機に際し「これまで以上にソフトとハードが両輪となったバリアフリーな環境の実現」、「計画、整備、管理等、各段階における住民参画(協働)と地域コミュニティの活性化」、「地域の経済循環をも包括したシステム再生」といった課題を「都市の生態を再び整える“都市のリコロジー”」というテーマに設定し、「まちそだて」と位置づけてまいりました。

都市計画の分野でも「エコロジカル・アーバ二ズム」という「都市における生態学的アプローチ」が新たな潮流として胎動し始めた状況を受け、私たちは『都市の進化(Urban Evolution)』を新たなテーマに掲げ、これまで日本が経験してこなかった社会環境の変化(人口減少、グローバル化[外国人労働者の流入]、温暖化に伴う自然環境の変化など)に対応したまちづくりに挑戦します。

特に、まちづくりの制度や仕組みもこれまでのカテゴリーでは対応しきれなくなり、より柔軟で横断的な取り組みが求められ始めました。生態学的において「一定の生態的集団(パッチ)を行き来できるアプローチ(コリドー)を形成することで、環境への適応力に多様性と柔軟性が創出され生態的集団が活性化する」ことが証明されている様に、私達もこれまでに培ってきたスキルとネットワークを活かしながら、様々な分野の方々と交流を深めながら、まちづくりにおける「パラタイムシフト」に挑戦し、『都市の進化』に貢献したいと考えます。